林道ファン~林道探索が好きなバイク乗りの備忘録

林道探索にロマンを感じるバイク乗りが、関東甲信越の未舗装林道を実走調査し記録に残しています。

林道コラム

「林道」という道路に対して私が考えていることや、林道の魅力をコラム形式でまとめてみました。魅力的なダート林道がいつまでも同じ姿で残ることを願い、記事を書いていますので、少しでも共感していただける部分があればとても嬉しく思います。

 

f:id:rindoufan:20190128194409j:plain

 

もくじ

  

林道とはどんな道?

林道とは、主に山間部などで森林管理や林業の作業のために設けられた道路のことです。

 

基本的に未舗装の車道と定義したいところですが、現在の日本の林道はその大部分がアスファルト舗装の道路がほとんどであり、勾配のきつい峠道などはコンクリートで舗装されている林道が多くみられます。

 

郊外の山中では木材搬出用のトラックがその運搬のために、行き違いもできないような1車線の狭い車道を車幅いっぱいに使い、峠道を木材を満載にして走行していく光景がよく見られます。

f:id:rindoufan:20190128151831j:plain

左の道は木材運搬のため、大型トラックによる走行跡が道幅いっぱいに広がっている。伐採作業前は右の道と同じ幅だった。ちなみに右の道が本線で、左の道は支線のピストン林道。

一方で大規模林道、広域基幹林道といったきれいに舗装されたセンターライン付きの完全2車線道路もあり、 このような広い道路が山中にあると快適なワインディング道路となっているため、オンロードバイクのほうが楽しめるかもしれません。 また本線の林道から分岐している支線となる林道や、キャタピラーのような林業専用機のための 作業道といった道も存在しています。 作業道ともなると車両の通行は想定されていないため、とんでもない急勾配に圧倒されます。 未舗装の林道、いわゆるダート林道については次の項目で解説します。

 

 

ダート林道の魅力

オフロードバイクでツーリングに出かけた場合、曲がりくねった山間の狭い舗装林道を走るのも楽しいですが、やはり未舗装の林道に出会いたいものです。

 

延々とオフロードバイクで長い距離舗装路を走ってきた後に、アスファルトが途切れてダートに切り替わった瞬間は何回遭遇しても気分が高まります。

 

ここからはいよいよオフロードバイクの本領発揮です。 ここまで来ると一般車はまず入り込んでこないので、誰もいない静寂に包まれたダート区間を軽快に走ることができます。

 

オフロードバイクならではの軽快性と豊かなサスストロークを生かして、車体を操りながら未舗装路を進んでいくことは舗装区間では味わえない醍醐味です。 さらには表の主要道からは見えない山間からの景観を見た時の満足感と感動はたまらないものがあります。

f:id:rindoufan:20180916084040j:plain

長野県高山村   湯沢林道にて。台風シーズン中、奇跡的に快晴に恵まれた。

また、林道走行に慣れてくると、本線を走っていると途中で分岐している支線に出会うことが多々あります。 支線は別の道に繋がっていることもありますが、そのほとんどは途中で行き止まりのピストン林道です。 本線とは違い支線は車両の通行はまずないため、その閉鎖感漂う暗い雰囲気に進入を躊躇するかも しれません。 しかし林道好きのライダーは持ちあふれた探求心から、そこが車道である限り探索しに行くのです。

 

 

ダート林道の危険性

ダート林道は舗装されていないため、当然舗装路に比べてグリップ力で劣ります。

 

オフロードバイクではグリップの良いブロックタイヤを履いて走りますが、すべての路面でグリップするというわけではありません。 フラットな路面ならオンロードタイプのタイヤでも走行できますが、途中には水たまりや泥でぬちゃぬちゃした泥濘もあるかもしれません。

 

あえてリアタイヤを滑らせてコーナーをクリアしていく方法もありますが、クローズドコースではないので 公道であることを意識して、常に対向車の存在を念頭に置いて安全速度で走行することが大事です。

 

主要道とは違いよく遭遇するのが、突然のがけ崩れや崩落などです。マイナーな林道になるほど保守整備がされていないので、走行に注意が必要です。 また雨水で路面が掘れて大きなクレバスとなっている場合もあります。 こうなると普通の4輪車ではまず通過は不可能になってきます。

 

このような状態もある林道で特に怖いのが、山中での事故や故障です。途中で事故を起こしても圏外により 携帯が通じず、助けを呼べない状態になることだけは避けたいです。

 

またパンクの危険は常に付きまといます。私は当初は液体式の瞬間パンク修理材のみ携帯していましたが、 街中での使用でしたが一度も治ったことがありませんでした。現在は自分で修理できるように予備のチューブと交換工具一式を必ず積んで出かけます。

 

2017年の夏には長野の山中でフロントタイヤがパンクして、チューブの修理をしましたが穴が多すぎて治らず、予備チューブもなかったため結局治せず、麓までだましだまし下ってレッカーのお世話になったことがありました。

f:id:rindoufan:20190128152340j:plain

長野県  丸山林道にて。リアではなくフロントがパンク。予備チューブはリアしか持っていなかったため、応急修理をしたが穴が多すぎて結局直せなかった。

 

林道ツーリングに適しているバイクは?

狭い林道を4輪車がドライブが目的で訪れることはあまりなさそうですが、スリムで軽快なバイクは舗装林道なら楽しいツーリングコースになります。

 f:id:rindoufan:20190128153220j:plain

新潟県妙高市   4月下旬で峠付近は残雪があった。舗装林道だが、旅のお供はCB1100RSと完全なオンロードバイクで入り込んでしまった。

さらに舗装林道も奥深くに入り込むと、ついには舗装が途切れ、待ちに待った未舗装路に遭遇した時はオフロードバイクの本領発揮です。

 

ダート走行を視野に入れたツーリングだと、やはり軽量なオフロードバイクで出かけたくなります。 R1200GSなどを代表とするアドベンチャータイプのバイクは、過去に走ったことがありフラットな完抜けの 林道なら安心ですが、先の路面が分からない様な初めて訪れる林道や、荒れている林道は250cc辺りの軽量バイクで行くようにしています。

 

例えば首都圏から高速を使って福島県まで行くような場合、セローやCRF250Lなどのスクリーンがないタイプだと長時間の高速走行は、強風時や気温が低かったりすると本当に疲れますが、カウルやスクリーンがあると道中の通過が劇的に楽になります。

 

私はCRF250Lから250RALLYに乗り替えたところ、高速での長時間走行が劇的に楽になり、G650GSの出番がかなり減りました。 首都圏から東北や上信越へ出かける小排気量のオフ車を見ない気がするのは、その点が関係しているのでしょうか。

 

R1200GSやCRF1000Lなどのリッタークラスのバイクは転倒時に起こすのに体力を使います。 過去に2回連続で転倒して苦労して一人で引き起こした後は、もう体力がなくなりそのまま山を下ったこともありました。

 

近場であればスクリーンのない小排気量のバイクで問題ないですが、高速を使った遠出はツーリングセローやCRFラリーなどのバイクが適していると思います。 高速走行中はリッターアドベンチャーが羨ましくなるというのもまた事実ですが。

f:id:rindoufan:20190128152453j:plain

福島県   田代山林道にて。アフリカツインはともかく、左のバイクはなんと隼!で無事完走。よく整備された林道ならオンロードバイクでも通過は可能。でも楽しいかどうかは本人次第?

 

将来もダート林道を楽しく走るために。

現在の日本の林道は大部分が舗装化されてしまい、公道としてまともに走れるダート林道は本当に減ってきています。

 

せっかくダート林道を見つけても、すぐに鉄壁のゲートがあったりして進入不可の林道もかなり存在しています。 特にゲートに関しては、以前はなかったものが新たに設置されているというケースが見受けられます。

 

ゲートが設置されているのは、環境破壊防止や不法投棄!対策だと思いますが、特に不法投棄なんて事はもってのほかです。 山中で粗大ごみを見かけたりするとげんなりしてきます。きれいな自然が台無しですね。

 

ゲートの問題に関しては、オフ車乗りにも関係しています。特に秩父方面の飯能市の有名林道のゲートを破壊して通過することや、さらにその林道内で事故や事故死が発生して大問題となっている現実などは、自分たちの首を絞めているようなものです。(関係するゲート破壊の記事は現在削除されています。)先の問題への対策もあるでしょうが、これ以上現在走れている有名林道を今後ゲート閉鎖されていかれないよう、私たちもマナーを守って走行していかなければなりません。ゆえに、法的に閉鎖されている林道はもちろんバイクでは走りませんし、このサイトで紹介するということもありません。

 f:id:rindoufan:20190128152707j:plain

国有林のため途中でゲート規制。マナーはきちんと守り、この先バイクでの進入はやめましょう。 

また、集団での林道走行にも注意が必要です。林道途中には民家が存在している場合もあります。大音量のバイクが大集団で集落を疾走していく姿は、そこに住む住民から見たらどのような印象に映っているでしょうか?私は林道ツーリングは単独以外ではごく少人数での走行が理想的に思います。(注:単独走行は自己責任です。)山の暴走族という悪印象を持たれないようにしたいものです。

 

林道を訪れるとその入り口に通じる小道には民家が点在していることがよくあります。私がその周囲で地図を確認したりひと休みしていたりすると、散歩などで通りかかった住民の人が私に声をかけてくれることが多々あります。「どこから来たの?」「千葉県から来たんですよ。」「ここを行くと向こうの町に抜けられるよ。」明るく挨拶をして会話を行うことも、県外から訪れたライダーの印象を悪く思われないようにするためにはとても大事なことだと思います。

  

林道では見通しのきく直線はもちろんのこと、ブラインドカーブでさえもかっ飛ばして来るライダーを時たま見かけます。しかし公に走れる林道は公道でありクローズドコースではありません。本当に飛ばしたいならオフロードコースに行くほうが安全に楽しめるでしょう。

 

私がトコトコ林道を走っていると、後ろからオフロードバイクが追い付いてくることがあります。お互いペースが異なるためすかさず左によって進路を譲ります。そしてまた走っていると今度は私が乗用車に追い付いてしまいます。すると乗用車も気づいて左に寄って道を譲ってくれます。手を挙げて挨拶をして先に行かしてもらいます。このようなことが自然にできるのも、お互い林道を心から楽しんでいるからなのでしょうね。

 

まだまだ関東近県から遠く足を運べば走行可能なダート林道は多く残っていますが、通常全く走行のないフラットな未舗装林道をむやみに舗装化(特に終点に何もなく、車両の通行も特にないピストン林道の舗装化)していくことは やめていただきたいというのも私の本音です。

 

最後になりますが、現在バイクで走れる各地の林道を大切にして、お互い楽しい林道ツーリングを楽しみましょう。

 

(2018年9月公開・2019年1月加筆更新・写真追加)